こんにちは。
今日は、自宅でゆっくりして、興味あることを調べている茜空です。
最近、ニュースやメディア、車内広告などで、しばしば目にするようになったマイナンバー制度。
なんとなく、「一人一人に番号が割り振られて、色々と便利になるんだよね。でも、個人情報の流出が問題になるんだよね。」って感じの認識ですね。
茜空もあまりちゃんとは把握していないので、色々調べてみました。
マイナンバー制度の疑問点をまとめてみたいと思います。
マイナンバー制度って何?
「マイナンバー」は、赤ちゃんからお年寄りまで、国民全員に割り振られる12桁の番号で、「マイナンバー制度」によって、マイナンバーの割り当てと個人情報の収集、管理と利用が実施されます。
「マイナンバー法」は、2013年5月24日に国会で成立しました。
いつから運用が開始されるの?
運用は、2016年の1月から開始されます。
でも、すぐには便利にはならないみたいで、国民の多くに番号がいきわたるのに時間がかかるよう。国民の半分くらいの番号が登録されたら、ようやく便利さを享受できるみたいです。
マイナンバー制度で、何が便利になるの?
国民側のマイナンバーのメリットは、様々な行政サービスに関係する書類が簡易になり、手続きが楽になります。
例えば、このマイナンバーと「所得」や「納税額」などの情報を結び付けて、個人の情報を簡単に参照できるようになります。
そうなると、例えば、現状、年金手帳、健康保険証、所得を示す証明書などを提出することが必要な場面でも、いくつもの書類を提出しなくても番号だけで手続きが済むようになるようです。
行政側のメリットとしては、事務仕事が効率化され、人件費などを削減できることが挙げられます。その他、個人のお金の流れを把握しやすくなることで、所得の申告漏れを減らすことができ、税収をアップするときができることや、不正な補助金の受給を減らす効果が期待されています。
自分のマイナンバーはどうやってわかるの?
平成27年10月からマイナンバーが指定されて、「通知カード」「個人番号カード交付申請書」などが送付されるようです。
その通知カードにマイナンバーが記載されるそうです。
個人番号カードは、申請しないと入手できないの?
個人番号カードは、全員に配布されるものではなく、希望者のみに配布されるようです。よって、申請が必要みたいです。
「個人番号カード」が皆さんがイメージしている免許証のようなカードのようです。顔写真も掲載されるようです。
あれ?似たような住基ネットってなかったっけ?それはどうなるの?
住基ネットは、2015年の年末で廃止されるようです。
住基ネットとマイナンバーとで、何が違うの?
利用範囲の広さが違うようです。
住基ネット、いわゆる住民基本台帳ネットワークシステムは、氏名、生年月日、性別、住所のような個人の基本的な情報のみを管理して、役所内部のみ閲覧可能とされていました。
登録も希望者のみで、登録率は約5%だったようです。
それに対して、マイナンバーは、もっと範囲を広げて、納税情報や貯蓄額などの情報、職業の履歴などの情報とも結びつくようです。犯罪履歴など、今後もどんどん新しい情報と結びついていきそうです。
副業の収入とか会社にばれないの?
ばれる可能性が出てきそうです。
副業規定のある会社に勤めている方は、これまで以上に注意が必要です。
メインで勤めていた会社からの源泉徴収票のほかに、アルバイトで行っていた会社からもマイナンバーが記載された源泉徴収票が発行されることとなります。従 来より、メインで勤めていた会社のほかにアルバイトを行っていた場合の照合がしやすくなる(=副業がメインの会社に知られやすくなる)のは事実でしょう。
単に副業がばれるだけでなく、どんな仕事をしていたかもバレてしまうので、注意が必要ですよ。例えば、こっそり水商売やってたなんて、会社に知られたらまずいですしね。
住基ネットを流用すればいいのでは?
既存のシステムの更新には多額の費用がかかるようです。
とは言っても、マイナンバー制度のためのシステム構築にも莫大な費用がかかるんでしょうけどね。
新しいシステムを構築すると喜ぶ人がいるのではないでしょうか。
おそらく、経済対策の一つにもなるのでしょう。
余談ですが、こんな記事もあります。
総務省によると、住基ネットの運用に毎年かかるコストは約130億円。事業仕分けの際は、「運営法人が官僚の天下り先になっている」、「運営コストが高すぎる」といった指摘もありました。
他、似たような話で、住民票コードの流用もあります。
内閣官房の回答は、次の通りです。
「住民票コード」はもともと今回のような利用を想定しておらず、運用の大幅な改変が必要になることや、パブリックコメントの多数意見が「新しい番号の利用」だったこと、等が主な理由です。(2014年6月回答)
引用元) マイナンバー社会保障・税番号制度
番号を利用するのに、運用の改変が大変なのでしょうか。
むやみに番号を増やす必要はないと思うのですが。パブリックコメントの多数意見の背景についてはほとんど書かれていませんね。
本当に、個人情報の流出の心配はないの?
完全に防ぐのはかなり難しいでしょうね。
「やっちゃだめ!」っていくら教育しても、少数かもしれないけど、やっちゃう人は出てくると思う。教育で統制できるなら、犯罪や不祥事はなくなるはずですね。
マイナンバーは運用の範囲が広いだけに、運用に関わる人の統制はかなり難しいんじゃないなかなぁと思っています。
興味本位で、個人情報を調べる人は絶対出てくると思う。
例えば、芸能人の情報とか。
管理担当者が悪質な人物だった場合には、本来の業務では必要ないはずの情報にまでアクセスされてしまうかもしれません。マイナンバーのデータの運用制限を徹底することが求められます。
意図的な情報流出の罪に対する処罰は相当重くしないと防ぐのはなかなか難しいのではないでしょうか。
問題やデメリットも色々あるんじゃないの?
マイナンバー制度によって便利になる一方で、ガチガチな管理によって、問題になることも多そうですよね。見えないようにした方が都合がいい場面や、過去をリセットしたい場面もきっとありますよね。
多少の手間がかかっても、ゆるい管理の方が、過ごしやすい社会なのではないかと思うこともあります。
マイナンバー制度に関連する問題やデメリットについて述べられている記事を紹介しますね。
情報問題対策委員会の委員を務める清水勉弁護士は「ドメスティックバイオレンスやヤミ金融などに追われ、住民票記載の住所で暮らしていない人が相当数存在する。もし番号がなければ働くことはできないというのであれば、マイナンバーがきっかけになって、そういう人を裏の世界に追いやってしまう危険性がある」と指摘している。
引用元)導入迫るマイナンバーで何が便利になるのか | 週刊東洋経済(ビジネス) | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト
息を潜めて暮らさざるを得ない弱者に致命的なダメージを与えてしまう可能性がありますね。世の中複雑で、きれいな話だけでは、片付かない問題も多いですよね。
マイナンバー制度が預金口座に導入されれば、国家が今後、個人の購買履歴や預貯金額まで把握することができる。そうすれば、個人が抱える病気や、あるアイドルのファンであること、成人向けビデオを買ったか、などプライベートな情報までが筒抜けになりかねない。そうした情報が外部に流出すれば、スキャンダルや事件に発展してしまう恐れもある。
流出してしまった個人情報は、それまで時間をかけて築きあげてきたものを一気に失わせてしまうかもしれないですね。しかも、なかなか取り消すことは難しい。マイナンバー情報の流出によって困る人が結構いそうですね。
実際、制度を導入したアメリカでは、2006年からたった2年で、1千万件以上の個人情報が漏えいしたとされる。これが原因となって「なりすまし被害」が続発し、社会問題化している。
先に導入している国では、実際に個人情報が流出してしまっているようです。
一方で、こんなコメントもあります。
(日弁連・情報問題対策委副委員長 武藤糾明氏)
個人番号カードには顔写真も付き、利用時には暗証番号も必要になるので、他人のなりすましは難しい。もちろん個人が、カードや暗証番号をしっかり管理する必要はある。
ネット社会においては、今のところ顔写真による確認は難しそうですね。
銀行やクレジットカードと同様に、偽サイトなどでマイナンバーと暗証番号を知られてしまうような事件は予想されますね。
税制の面ではサラリーマンの副業は把握できるようになるが、個別の商取引に番号を利用しないので自営業者や農業者の所得が今よりも正確に把握できるようにはならない。
やっぱり、いつものようにがっちり管理されるのはサラリーマンなんですね。
サラリーマンの立場からすると、ちょっと不公平な気持ちになりますよね。
少し話は変わりますが、サラリーマンは、税金を引かれてから必要なものを買うのに対して、自営業の方は、必要なものを買ってから税金が引かれます。
まとめ
国民全員に関わるマイナンバー制度。
案外、ちゃんと把握しようとしている人は少ないのではないでしょうか。
あまり、備えておくことは多くはないかもしれないですが、行政に一元管理されることのリスクを踏まえて行動すべきポイントは、日常の中でも度々ありそうです。
政府関係者や関係省庁では、「小さく生んで大きく育てる」という合言葉が使われているようです。
今後、どのような育て方がされるか注視し、もし暴走し始めるようなことがあれば、みんなでNo!を訴えましょう。
いい加減な運用がなされたときには、厳しく責任を糾弾しましょう。
ネガティブなことも書きましたが、色々とリスクはありますが、便利になるのは歓迎ですね。